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2012年度 理事長所信

第62代 理事長 長崎 邦彦

基本理念

基本方針

1.「勇気」をもって挑むまちづくり,2.「勇気」を発信できるひとづくり

はじめに
 我が国は今、戦後最大の国難とも呼べる危機に直面しています。2011年3月11日、東北沖を震源とする東日本大震災が発生し、多くの死者・行方不明者、避難生活者など直接的な被害を受けた方々だけでなく、全国各地にその影響は及んでいます。我がまち広島も例外ではなく、生産や流通、雇用や消費など社会基盤を支える分野で影響が見られ、多くの不安が人々を覆っていると言っても過言ではないでしょう。

 歴史を振り返ってみると、国や社会の構造や考え方が大きく変わった明治維新や戦後の混乱期など、現在のような国難を乗り越え飛躍させた原動力はいつも勇気をもった若い力でした。1950年の創立以来、まちづくり・ひとづくりの先頭となって歩んできた広島青年会議所の歴史はまさに勇気と若さの発信の連続そのものであると言えます。私たちは社会の責任を大きく担っている青年世代の代表として、現在の状況を悲観するのではなく、積極的に行動していかなければならないのです。

 本年度は「勇気」という基本理念の下、自信をもって行動している私たちの姿を発信し、まちづくり・ひとづくりを推進していきたいと思います。行動すればその先には多くの感動がある事を私たちは経験を通し、また先人たちの背中を見て知っています。私たちが勇気をもって動き出せば、地域や国や世界はより明るく豊かになると信じます。

1.「勇気」をもって挑むまちづくり

 現在では、私たち広島青年会議所だけではなく、多くの団体や組織がまちづくりやひとづくりに励んでいます。これまでそういった団体との協働で運動を展開した事もあり、私自身が所属した委員会でも、NPO団体などと共に事業を展開した事もあります。こうした団体は専門性をもち継続的に取り組んでいるため、社会から必要とされています。しかし、市民が望む事にいち早く取り組み、各種団体を巻き込んで大きなムーブメントを起こす力をもっているのが広島青年会議所です。今まちや市民が望み、解決しなければならない問題は何か。それらの問題に果敢に挑み、私たちだからこそできる明るい豊かな広島のまちを創りましょう。

(1)「勇気」を発信してきた広島青年会議所

 ひろしまフラワーフェスティバルや国際平和マラソンをはじめ、近年ではノーベル平和賞受賞者を招聘しての広島国際平和会議など、創立以来、私たちの先輩方はその時代のまちづくりに何が必要かという事を真剣に考え、数多くの事業を展開し市民の皆様の賛同を得てきました。こうした事業に加え、我がまちのあり方に対する夢や希望を盛り込んだ提言も数多く行ってきました。これまでに発信してきた提言をみますと、時代の変化とともに既に達成されているものもあれば、今こそ必要とされている事もたくさん記載されている事に気付かされます。明るい豊かな広島を夢見て先人たちが勇気をもって提言した事を再検証し、その実現に向けて行動する事も大切だと思います。

(2)広島だからこその「勇気」

 広島青年会議所会員は、世界最初の被爆都市に存在する青年会議所に所属する者として、また、国際平和文化都市と称される広島の住人として、平和とは何かを常に考え行動してきました。折しも東日本大震災で多くの人々が苦しんでいます。私たち会員は、このまちに暮らした先人たちの復興へ向けた英知と勇気、そして情熱を知っています。今こそ先人たちから学んだ事、私たちが発信してきた事の多くが、広島に住む人だけではなく、全国の人々にも力を与える事ができるはずです。この震災を境に、人々の暮らしに対する意識が大きく変化しようとしている今、復興を遂げた広島、今から復興を遂げていく人々、そして全ての人が幸せになれる社会とは何かを考える事が大切だと思います。

(3)「勇気」をくれる大切な宝

 私には二人の子どもがいます。どんな時でも、彼らの笑顔を見れば「よし、頑張ろう!」というパワーをもらう事ができます。子どもたちは社会の宝であり、このまちが発展するためには彼らの輝きが必要です。しかし、現在の子どもたちを取り巻く環境は様々な問題を抱えています。子をもつ青年世代の代表として、社会の宝である子どもたちがより輝けるように、親のあり方、社会と子どもたちとのあり方など、今私たちは何をなすべきなのかをしっかりと検討する事が必要です。
 また、力を与えてくれるまちの宝としてスポーツの存在を忘れる事はできません。女子サッカーワールドカップでの日本代表の優勝など、そのあきらめない姿は人々に感動を与えました。「スポーツ王国」と呼ばれる広島は、プロチームの活動も含め、全国でも有数のスポーツの盛んな地域です。スポーツがまちと人々に与える勇気を検証し、スポーツの力をまちづくりに活かしていきましょう。

(4)「勇気」をもって引き出すまちの魅力

 私は広島県外で育ち、成人してから広島というまちに移り住みました。広島に来て数多くのまちの魅力に触れる事で、このまちの素晴らしさを感じると同時に、これらをさらに向上させ守り伝えていかなくてはいけないという使命を感じています。風光明媚なこのまちに存在するたくさんの魅力を引き出し、広く発信する事ができれば人々はさらに広島を訪れるはずです。人々に選ばれるまちを目指す事で私たちのまちに対する誇りも深まり、それが暮らしの中での活力へと繋がり、結果としてより良い地域づくりへと発展していくものと思います。

2.「勇気」を発信できるひとづくり

 私が入会した当初、体験する事は驚く事ばかりで、諸先輩のようには到底なれないと感じました。しかし、誰もが一様に「毎年みんな初めての経験をする。勇気をもって取り組めばできるようになる。失敗しても大きな経験が残る。」といつも背中を押してくれました。そういった言葉の一つひとつが私に勇気を与え、一年一年本当に多くの経験をしたことで、成長させていただけていると感じます。私たちは、日々それぞれの社業を担いながら青年会議所運動を行っています。時間的にも体力的にも大きな力を割き、日々明るい豊かなまちづくり・ひとづくりのために邁進しています。そして、勇気を出して取り組んだ運動などから得られる貴重な経験を通じて、自己を研鑽すると同時に大きな感動を獲得しています。もっともっと感動を獲得し、多くの人々へ発信できる絶好の場所が広島青年会議所です。

(1) 役割に徹して得られる「勇気」

 広島青年会議所では在籍中いろいろな役割を与えられ、多くの経験をする事ができます。その中でも組織形成の中核となる委員会という場においては、リーダーシップとフォロワーシップを学ぶ事ができます。人を導く事で学び、人をお世話する事で学ぶ。そんなかけがえのない経験ができるのが委員会という場です。大変な時代ですから困難は尽きません。しかし「大変だから」とせっかくの機会を逃してしまうのではなく、今自分ができる精一杯の事は何かを考え、勇気をもって挑む事こそが大切なのです。前を向いて行動できれば結果がどうであれ得るものは小さくありません。それはかけがえのない仲間や、一生忘れないような感動であります。英知と情熱とともに委員会という場をもっともっと積極的に活用し、互いに高めあいましょう。

(2) 会員同士で分かち合う「勇気」

 広島青年会議所の目的の一つに、会員同士の連携を図り自己と組織のより一層の向上を目指すというものがあります。その中でも現役会員と特別会員も含めた全会員が一堂に会し、自己研鑽や親睦を深める大きな役割を果たす場として例会があります。近年は市民の方も参加できるオープン例会も開催し高い評価を得ています。会員同士の親睦を深め、まちづくり・ひとづくりに対する想いを分かち合い、多くの人々へ発信する絶好の場として例会を積極的に活用する事が大切です。一方で、私たちの運動を支えてくれる人たちとの交流を充実していきたいとも考えます。日々の青年会議所運動への理解と支援に感謝をする機会とし、より一層力を分かち合うために、交流が行える場を大切にしたいと思います。また、各種大会開催地などでの会員同士を対象とした交流事業も大切です。広島のさらなる発展を願い行動している人を称える事は大切であり、こうした交流事業などは、会員個人としてだけではなく、組織としても多くの学びや宝があると思います。

(3)「勇気」溢れる運動の発信

 私たちは明るい豊かな社会の実現に向け、毎年多くの事業や運動に取り組んでいます。こうした取り組みをより多くの人々に発信し、さらなる運動の拡大を目指したいと思います。関係官庁、各種メディア、学校や多くの非営利団体などとの連携を強化する事で、より広範囲に事業告知や参加者の募集、運動の発信が行えると思います。そうして広がった運動は、きっと多くの賛同者を得る事でしょう。それは、さらなる明るい豊かな社会づくりの原動力になると考えます。

(4)全国の仲間と分かち合う「勇気」

 私たちのように地域に根差した運動をしているLOMとよばれる組織が全国各地に存在します。青年会議所運動の基本は、この地域組織であるLOMでの運動ですが、全国組織として各地からの出向者で形成される公益社団法人日本青年会議所があり、各種事業や運動を展開しています。その日本青年会議所の地域組織として、地区協議会やブロック協議会があり、こうした日本青年会議所や地域組織へ出向をする事でさらに多くの仲間をつくる事ができます。そうした仲間たちの各地での行動を知る事は大きな学びにもなると同時に、自分たちの経験や勇気を彼らに与える機会ともなります。京都会議、サマーコンファレンス、そして全国会員大会など各種大会へ積極的な参加も含め、日本青年会議所や地域組織への出向を活用しましょう。

 また、招致を目指している全国会員大会は、私たちのまちづくり・ひとづくりの成果を全国に発信できる絶好の場となると同時に、地域や全国との強固なネットワークが構築でき、今後の運動の大きな糧になると考えます。勇気をもって招致に取り組んでいきましょう。

(5)「勇気」ある会員拡大

 素晴らしいまちづくり・ひとづくり運動を展開し、明るい豊かな社会のさらなる発展を目指すためには、より一層の会員拡大活動に取り組まなければなりません。会員数の増加は組織の活気や運動を促進し、地域や人々により大きな影響を与える事になるからです。明るい豊かなまちに必要不可欠な志ある若者を多く育成する事で、広島青年会議所が地域や人々にとって大切な存在としてあり続ける事ができます。会員一人ひとりが運動の素晴らしさとそれに対する情熱を勇気をもって伝え、一人でも多くの仲間を増やせるように行動しましょう。

おわりに
 戦争と原爆によるつめ跡が残る1950年、我がまちの復興のためには、商工業の活性化と連帯が不可欠であるとし、「廣島青年商工協議會」が発足しました。翌年、日本青年会議所の創立に伴って広島青年会議所へと組織を変更し、自ら率先して行動する精神を受け継ぎながら今日まで幾多の事業や運動を展開し、広島のまちづくり・ひとづくりの原動力として広島青年会議所は貢献してきました。現在私たちが暮らす、この明るい豊かな広島を作り上げてくれた先輩方の気概に敬服すると同時に、今後のさらなる運動を推進していく事が私たちの使命であると強く感じます。
 昨今、世界情勢や社会の変化は著しく、私たちが享受してきたものが明日には当たり前のものでなくなりつつあります。そうした急速な変化に伴って社会の不安定さ、将来への不安が市民や社会を覆っているかのように見えます。こんな時こそ歴史を振り返り、我が先人の気概を知り、自らも勇気をもって挑戦していく事が大切です。
 さあ、若い我らよ。光輝く広島に住む若者よ。今こそ勇気をもって、明るい豊かなまちづくりの原動力となろう。今こそ我がまちに、そして世界中の人々に、勇気溢れる姿を発信しよう。

今こそ「勇」なる気概をもって挑もう!
明日の広島のために!
明日の自分のために!